2026/04/04 06:51

新体制の農繁期スタート!


皆さまこんにちは。新年度のスタートですね。この通信をお手に取ってくださる皆様の中にも、転勤や、部署移動、進学や就職などでワクワクドキドキの4月、という方も多くいらっしゃることと思います。さて、椛島農園でも、新体制スタートです。この3月4月で、正社員(会社じゃないですけど、便宜的に使いますね)さんが辞めて、代わりにパート・アルバイトさんが7名、という体制で農園を回していくことにしました。人の入れ替わりの狭間で、3月はとにかく人手不足で、いったいどうなる事かと思いましたが、なんとか乗り切れました。


ただ、私が出荷作業に時間を使った分、田畑の現場作業はだいぶ遅れ気味で、力不足を感じております。それでもまあ、三人寄れば文殊の知恵的に、人数がいれば、それぞれ得意な事も違うから面白いですね。片付けが得意な方が、さっそく出荷作業場の整理整頓、断捨離を進めてくれて、動きやすくなりました。人がひとりで出来る事などたかが知れていますので、このまま新しいスタッフさんに仕事に慣れてもらって、自分が居ない日も出荷を休まずに回せる状態をまた作る、というのが今シーズンの目標です♪


本が読めて腹もへっこむ。これはこれでよし!


それにしても、4月からお盆くらいまでにかけての最農繁期は、とにかくやることが多くて、我ながらよく続けているなあ、と思います。夏野菜は量を減らしますが、それでもまあ、今の時期は、春の野菜の収穫、夏野菜の準備、秋収穫の芋やネギなどの植え付け、そして田んぼの用意、日々の鶏の世話、そして出荷作業、といういろいろなことが同時進行で進みます。


 この2年ほどは、「現場作業のルーティンワークは人に任せて自分は段取りや業務改善に取り組む」という感じでこの時間を使ってきましたが、久しぶりに、そうではない時間の使い方が増えてきました。卵洗浄、草刈、簡単な機械の操作などを自分で行う時には、手はしっかり動かしたりはしますが、割と「ながら聞き」もできる位の思考負荷しかかかりません。なので、「いろいろ耳で聞きながら作業」という時間を作ってみています。段取り作業や仕組み作りなどで思考負荷が高いと絶対無理なことので、この春からの大きな変化です。最近はAmazonのAudible推しです。何年か前に試してみた時は、サブスク(定期額聞き放題サービス)ではあまり聴きたい本もないな、という感じだったですが、ランナップもよくなっていたので加入してみました。老眼や、持病の緑内障(目薬さしてるので進行はしていないのでご心配ご無用ですので~)もあって、なかなか読書ができずにいたので、嬉しい限りです。よく売れたポピュラーな小説などばかりで、物足りない感じは否めないですが、それでも、流行りの小説キャッチアップしていくのは、実に楽しいものです。という感じで業務改善の段取りのデスクワークなどに回す時間は農閑期以外は取れなくなりましたが、体力使う時間が増えて、ちょっとぷにっとしていきていたお腹もすぐにへっこみました(笑)。これはこれで、何気にQOL(人生の質)的にはプラスかな、これもまた人生万事塞翁が馬かな、なんて感じてます♪


義父の永眠から徒然思う


さて、私事ではありますが、妻の父が先月亡くなりました。6年前に患った癌が再発して、73歳の生涯を閉じました。熊本の県北の大きなお寺の住職として、社会のために、ご縁ある方々のために、奔走してきました。地域活性化や、難民支援のNPO活動にも尽力し、とてもエネルギッシュな父でした。亡くなる前日まで家で過ごす事ができて、家族みんなで看取りができました。妻も落ち込んではいてますが、闘病期間自体が長く心づもりもできていたので、なんとか日常をしっかりと過ごす事ができております。


 一方、80歳前後の私の両親にとっても、この先のことを考えると、嫁の父親の旅立ちというのは、いろいろと感じ入る事の多いことだったのではと思います。まだ2人で(阿蘇から車で2時間弱の)福岡で2人で暮らしていますが、身体もだんだんときつくなってきているようで、弱気な言葉も増えてきました。20年前に就農してから、ずっと月に1回位は来てくれて何日か泊って、畑の手伝いや、庭の草とり、そして孫の世話をしてくれていました。でももう身体も弱り、長距離の運転も危なくなりました。去年10月に運転して阿蘇に来た時に「もうこれで最後かなあ」とぽつりとつぶやいていた父の姿をみて、その背中がとても小さくなったことに、えもいわれぬ気持ちになったものです。まだ当面の間は二人で今まで通りの暮らしを続けていくという前提のもとに、今度は逆にこちらが子供たちを連れてちょくちょくと実家に通おうかなあ、と思ってます。同世代の多くの人と同じように、私たち夫婦もまた、子育て、仕事、介護、その他地域社会での役割、などなど、自分が持っている限られた時間をどう分配していくかが、なかなかの課題です。


 それにしても…、お年を召されていても信じられない位にいつまでも頑健な方がいらっしゃいます。うちの集落でも、90代半ばで米作りの現役の方や、農道整備の共同作業で木に登ってチェーンソーを自在に操って枝打ちをする85歳の方がおられます。言葉がでないほどに、尊敬、脱帽です。人にはもって生まれた身体の強さ弱さや、心の強さ弱さがあり、それは十人十色です。人と比べて落ち込んだりするよりかは、やれることだけやって、あとは「しょうがない」と心底思えたらそれだけで幸せなことなんだろうなあ、と感じています。


 すみません、なんだかちょっと湿っぽい話になってしまいましたね。このへんで話を締めくくりますね。義父が亡くなる時に、「やりたいことは全部やった。妻より先に逝くことだけが心残りだけど、何の後悔もない人生だった」と笑っていました。義理の息子として、その実に晴れやか、あっぱれな姿に心をうたれました。


ナチスの強制収容所での日々と考察を書いた著作「夜と霧」で著名なユダヤ人精神科医、VEフランクルの残した名言に「幸福は人生の目標ではない。結果に過ぎない」というものがあります。混迷の時代だからこそ、身に沁みます。Audibleにも夜と霧があったので、久しぶりに読んで(聴いて)みようかな。仕事は人生の一部。だけど小さな自営業は、ある意味ただの仕事ではなく、生き方の自己表現とも言えます。いろいろバランスをとりながら、農園にかかわってくださる方々の笑顔の一助となれるよう、自分のやれることをやって生きたいと思ってます。カタい文章となってしまい、すみません。どうぞ皆さまご機嫌よう~。 


 4月1日 椛島農園代表 椛嶌剛士